捨てる罪悪感から消費者を解放し、リサイクルしたがっている消費者の気持ちにスイッチを入れること。それが、リサイクルを事業化するうえでの大きなカギだと、このときの調査結果から確信を持つに至ったのです。ー第2章 消費者と企業をつなぐ、すごい〈ビジネスモデル〉ー 『「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる』
古着から石油を生み出すプロジェクトを紹介した書籍『「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる』より、リサイクルに関するひとこと。
モノを粗末にするのはいけないこと、という思いによって、新しいモノを買うのに後ろめたさを感じてしまうことがある。本書の中では、古着を集める際、回収ボックスを新品の真横に置いたことで、単純に古着を集めることができただけでなく、消費者たちの満足度が上がったという例が紹介されていた。新しい服を買う前に古着をリサイクルに出すことで、罪悪感が減ったのである。
よくよく考えてみると、中古市場は、モノを作る側からすると競合する存在だったりもするので、中古品としての古着集めであれば反発もあったかもしれない。しかし、今回のように、完全に分解して石油にしてしまうとなれば、新しいものを作る側にも不利益は少ないのだろう。
話が横道にそれるが、あのリサイクル回収ボックスというもの、子どものときには「エコのために、みんな頑張ってるのかな」と思っていたが、
大人になり、一人暮らしをはじめ、月に一度だけしかないペットボトルのゴミ出し日の不便さを知ったいま、「いつでもゴミ出しができる」とは、ひとつのすばらしい仕組みなんだと思いなおされた。これは、上記の「罪悪感を減らす」という話にも通じる気がする。
(2024/11/23 06:25:39時点 Amazon調べ-詳細)