「本探し」の企画で、kakoさんからいただいた、創作参考用の資料に関するご相談。同じような情報を探されている方の参考にもなりそうなので、そのまま掲載します。※サイトへの掲載は事前に承諾いただいております。
【ご依頼内容】
本探しの依頼を受けていただけるそうなので依頼しました。
探している本は、ヨーロッパ、特にフランスやドイツなどの中央ヨーロッパあたりの、農業や畜産業を営んでいる人の一日が分かる本です。
創作でそういった生活のものを考えていて、実際にそういった人達がどのような生活を営んでいるのか、具体的な日課や季節による仕事の流れ、文化などの詳しい生活のディテールについて調べることが出来る本が必要になりました。
難しい場合は、農業、畜産業などから枠を拡げて、大雑把に”ヨーロッパの田舎の暮らし”といった内容のものでも大丈夫です。
大事なのは資料として使うということなので、詳しいものがいいです。
誠に勝手な注文内容ですが、どうかよろしくお願いします。
【依頼への回答】
まずは形式にのっとって、書籍から3冊を紹介させていただきます。
【創作の参考となるヨーロッパの農業・畜産を描いた3冊】
フィガロ ヴォヤージュ Vol.21 北フランスの田舎町へ
(2024/11/21 22:27:58時点 Amazon調べ-詳細)
フランスの田舎町を題材にしたムック本です。豊富な写真とともに紹介されていますので、文字の文献をあたる前に読むと、イメージをしやすくなるかと思います。
ヨーロッパの田舎―コンプリート・ガイドブック
(2024/11/21 22:27:59時点 Amazon調べ-詳細)
旅行業界に勤める著者が旅人視点でヨーロッパの田舎町について描いたガイドブックです。「ヨーロッパの田舎」の中でも、特徴的な歴史や文化を、こちらも写真とともに分かりやすくまとめられています。
※絶版となっているため、入手するには中古本を購入するしかないようです…
中世ヨーロッパの農村の生活
ヨーロッパでも少し北の方になりますが、イギリスの農村を中心に、中世のヨーロッパの暮らしを農作業などの実務面だけでなく、教会や村社会などの文化面含めて詳細に描いています。作られる創作物の時代設定にもよりますが、古めの設定をされるのであれば、イギリス以外の国を舞台にする場合にも参考になる1冊かと思います。
・・・
と、本の資料としてはここまでです。
しかし、上記の返信内容を読まれて、少し求めていた情報と違っていると感じられたかもしれません…
ただ、「書籍」という媒体の特性もあり、「旅行ガイド」のような、ライトな読者へ向けた雑誌や、「歴史本」のような、一部のコアな読者へ向けた参考書といったものが紙は中心となっているようでした。
kakoさんの求められている「詳しい生活のディテール」を描くには「書籍」だけでは、足りないかと思われます。
現在、フランス・ドイツをふくめたEU諸国は、生産量や価格に制限をもうけていた制度が撤廃されたこともあり、大規模化、機械化が進んでいますので、そこも踏まえて、どういった時代設定、環境設定をするか考える必要もありそうです。
【参考:ニュース記事】
■EUの農業政策が大転換? | 国際報道2015 [特集] | NHK BS1
■農業大国フランスの未来 – フランス生活情報 フランスニュースダイジェスト
「最近」のヨーロッパの農村事情を参考にされるのであれば、下記のような、研究機関が公開しているレポートがよいかもしれません。情報としても新しく、詳細に書かれているので参考になる部分も多いかと思います。
【研究機関のレポートサイト】
また、昔ながらの「古き良きヨーロッパの田舎」を描かれるのであれば、ブログの農業体験記も参考になるかと思われます。「WWOOF(ウーフ)」という、オーガニックの農家に行って仕事をするかわりに、宿泊場所や食事を提供してもらう仕組みがあるのですが、この「WWOOF(ウーフ)」を使ってフランス等の農家へ行き、体験記を書いている日本の方々がたくさんいますので、こちらを参考にすれば、より詳しい「生活感」を感じることができるかもしれません。
【WWOOF(ウーフ)の体験記一覧】
2013年 ワイン畑の体験記:
2011年 畜産の体験記:
2011年 農業と畜産の兼業農家の体験記:
■農業大国フランスにて、半自給自足の農業体験! | パリ情報.fr