「AIスピーカーって、実際どうなの?」
「いつかは使いたいと思ってるけど、いまのAIスピーカーって、買ったとして、使えるレベルにあるのかな」
そんなことを思いながら、購入をためらっていた少し前の自分に伝えたい。
AIスピーカーはいいぞ。
便利だぞ。
そしてなにより、
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こんにちわ。きよいち(@kiyoichi_t)と申します。普段は、ITベンチャーでグロースハックという、サービスをよりよく使ってもらうための方法をいろいろ考えたりしています。
最近、「音声」周りのサービスにすごく興味がわいてきていたというのもあって、うちの家にもAIスピーカーを設置してみました。
使う前までは冒頭にも書かせていただいたように、「ほんとに使えるの?」って感じで、いぶかしげに思っていたのですが、
実際に使ってみると、「声を使う」というのが、スッと日常の中に溶け込んできつつも、使い心地としては新しい感覚があって、予想以上の面白さ。一気にハマってしまって、「あれもこれも出来るぞ」と、今ではいろいろと試してみています。
ただ、購入前の自分を思いかえしてみると、この「いろいろ出来る」というのが、逆に「AIスピーカーの良さ」をよく分からなくしていた気もするんですよね。
「声で、スイッチのオンオフができる」
「声で、音楽を流してくれる」
「声で、音量の調整ができる」
こう聞けば、事実として、どんなことが起こるのかは分かるのですが、それが実際、「どんなとき、どんな体験になって、どう感じるのか」、生活の中で自分が楽しく使っていることまで思い描けないと、「それめっちゃいいね!欲しい。」とまではならないのかなと。
そこで、今回は実体験をもとに、「こういうときの、AIスピーカーがいいのよ」というおすすめの使い方を、生活シーン別にまとめてみたいと思います。
我が家が「子供が生まれたばかり」の父母子、3人住まいということもあって、「家族で使うときのパターン」を多めに紹介しています。
また、逆に「この使い方は、よく使用事例で出てくるけど、実際は使わなかった」というパターンもけっこうあったので、その理由も一緒にまとめます。あくまで「きよいち家では当てはまらなかった」という話として読んで参考にしていただけたらなと思います。
※今回、利用したAIスピーカーは、画面なしの「Amazon Echo Dot(アマゾン エコー ドット)」と、小さなモニターが付いた「Amazon Echo Show(アマゾン エコー ショー)」の2つです。
【活躍中】我が家のAIスピーカー「おすすめ活躍シーン」
「こんなときに使うと、楽しい、嬉しい」といった具体的な活躍シーンをひとつずつご紹介します。
ひたりたい気分だから、椎名林檎の曲流して
まずは、BGMとしての使い方が一番期待するところですよね。なんだかんだで、ピンポイントで「あの曲流して」って感じの使い方が一番多い気がします。画面付きの「Echo Show(エコー ショー)」の場合は、歌詞が出てくるってのもいい感じ。
音楽聴き放題サービスは、Spotify(スポティファイ)とかいろいろありますが、echo(エコー)用のプランで「Amazon Music Unlimited(アマゾン ミュージック アンリミテッド)」が月額380円で使えたりするので、echo(エコー)使うなら一番使いやすいかなと思って、これ使ってます。
本読んでるから、BGMにカフェっぽくジャズ流して
我が家だとそんなに使用頻度高くないですが、たまに気分変えるために使うのはいいかなと。指示するときの言葉として、具体的な曲の名前とかじゃなく、「ジャズ流して」「楽しい曲流して」「英語の曲流して」といった、ふんわりとした指示で流せるのも魅力。
仕事してるから、集中できるように波の音流して
日頃、仕事中はイヤホンで「環境音」を流すようにしていて、いつもはスマホアプリで流すので、こちらも使用頻度はそれほど高くないですが、アプリ立ち上げるひと手間が必要ないのはいいなと。「波の音、流して」「雨の音、流して」「森の音、流して」でパッと流せちゃいます。
「BGM」ってジャンルの中で、「環境音」はあまりピックアップして紹介されることは少ないですが、家に設置した状態で日常に「溶け込ませて、流し続ける」ことのできるAIスピーカーだからこそ、「環境音」は今後けっこう面白い使い方ができそうだなと感じます。
夏の暑い午後、家に帰る前にエアコンをつける
これは厳密には、AIスピーカー自体の話ではなく、機能拡張のために一緒に買うことの多い「スマートリモコン」の機能ですが、体験としてはほとんどセットで感じていたので入れちゃいます。
※AIスピーカー自体にはリモコン機能は付いていません。
ただ、この相性がめちゃくちゃよくて、せっかくAIスピーカーを導入するんだったら、「スマートリモコン」も導入しないとその真価を体感できないんじゃないかと思うくらい。
まだAIスピーカーを導入してから「冬」を経験していないのですが、暑い夏とは逆に、「冬の寒い朝、ぬくぬくの布団の中から暖房をつける」とかも、よさそうだなと思ったりしています。
週末の外出予定にあわせて天気を聞く
常にカバンには折りたたみ傘入れてるんで「今日の天気は?」みたいな質問、正直あんましないなーと思ったんですが、週末のお出かけイベントとかに合わせてその日の天気を聞くってシチュエーションでの使い方はけっこういいなと思いました。
スマホで調べようとすると、「渋谷 天気」で調べて、週末の日にちに合わせて、みたいに3、4ステップくらい必要になってくるんですが、AIスピーカーであれば「今週の土曜の渋谷の天気は?」みたいに、入力の指示1発でいけます。手間に感じてしまう細かな条件設定をカットできるのがいいですね。
部屋を移動するときにテレビを消す
これも「スマートリモコン」と連携させた機能です。AIスピーカーの特集とかでもよく紹介されてて、「リモコンのオン、オフができる」って書かれてるんですが、「オン」の方は使わないですね。
TVモニターをオンにしたあとは、自分の場合は、youtubeアプリを立ち上げて「水溜まりボンド」にチャンネル合わせたり、アニメの「ドクターストーン」が最新話きていること確認してから付けたりと、細かな操作が必要になってくるので、テレビをオンにするだけだとあんま意味ないんですよね。テレビをそのまま、ただただ見るって使い方は、今じゃまったくしないので。
ただ逆に、「オフ」にする方は使い勝手よくていいなと思いました。出かける前、寝る前、部屋を移動するときにリモコンを探す必要なく、「テレビ消して」で消せちゃいます。
料理の調理時間を10分はかる
タイマー機能は奥さんがよく使ってます。「時間をはかること」自体はスマホのアプリでできることですが、何か作業をしている中で手を使わずに時間はかれるってのが魅力。
料理中に買いたいもの思いついてリストに入れる
これも自分以上に奥さんの方が使いこなしてるのですが、「買う物リストに、ヨーグルト入れて」でさっとメモしておけるのがいいなと。
手をはなせないときに限って、忘れたくないことをパッと思いついてしまうというのは、あるあるだと思うのですが、「赤子を抱っこしてあやしながら」でも、「ソファーに寝転がりながら」でも、声だけでメモできるのはけっこうありがたいです。
【休眠中】このAIスピーカーの使い方は我が家ではしなかった
スマートスピーカーの特集などでは、「あれもこれもできる!」と言われてはいるのですが、実際には使わないという機能もまぁどうしてもありますよね。
スマホのアプリをすべての人が全て使うわけではないように、「機能として使用可能」かどうかと、「自分が実際に生活の中で使える」かどうかという間には、けっこう大きな谷があります。
今回はあくまで「自分が使えたかどうか」という1点のみの基準で、「手間」や「メリット、デメリット」などを考慮した上で使わなかった機能をまとめておきたいと思います。「購入後のギャップを出さない」ための参考として読んでいただけるといいかなと。
部屋の明かりをけす
電球のスイッチはだいたい廊下や、ドア近くの行動動線上にあるので、テレビのように「リモコンを探す」などの手間もなく、「そのまま消しちゃった方が早いな」と思っちゃいました。
声でどうこうしようと考えるよりは、玄関や廊下の一部を「人感センサー付きの電球」に変えるとかの方がよっぽどいい気がします。
お風呂のスイッチ入れる
掃除したり、栓をしてるかチェックしたり、あらかじめ準備が必要なので、「お風呂入れて」で湯はりされても困るなと。
方法としては、先に準備はしておいて、ひと声でいつでも暖かい湯船を作れるようにするって考え方もありますが、個人的には、換気、乾燥させるために栓はせずに、風呂の蓋もあけておきたいと思っていたりもしまして。
掃除ロボットをつける
我が家では床拭きロボットの「ブラーバ」を使っているのですが、床の上にあるモノをどけたり、ブラーバに使い捨てのウエットシートをつけたりといった準備が必要なので、これも「ブラーバ、掃除して」のひと声でいきなり動き出しても困るなと。
検索する
Googleでいつも検索するときは、調べていく中で、「時期で絞って」「画像検索に変えてみて」「動画で分かりやすい解説ないか探して」といった感じで、いろいろと組み合わせながら調べるので、AIスピーカーで調べるとしても「〇〇って言葉の意味は?」くらいな気がします。
Amazonで買い物する
なんだかミスしそうで怖いので機能自体をオフにしてます。
翻訳してもらう
シェアハウスとか、日本語と別言語がいりまじる生活していたりすれば、使う機会もあるのかなと思いつつ、我が家では使ってないです。
お店を探す
食事の候補を探すときはRetty(レッティ)とか使って、写真や動画やレビューも一緒にチェックしたいので、「〇〇近くのスタバ」とかで調べたりはしないなと。位置情報で調べるなら、Googleマップとかで地図と一緒にみたいので。
AIスピーカー経由で聞きたくなる質問としては、「〇〇の営業時間は?」とかなのですが、ここらへんの詳細情報は、郵便局など一部の公共機関のみで、細かな情報の紐付けは難しそうなので、現状は使いどころがあまりない感じです。
Googleカレンダーに登録された明日の予定を聞く
スマホで表示して、1日の頭から終わりまでを一気に見た方が早いなと思っちゃいました。予定が変動的にいろいろ入る方で、朝の身支度をしながら聞くとかだったらいいのかもしれません。
ニュースを読み上げてもらう
NHK、朝日新聞、Yahoo、いろいろなメディアがAIスピーカー向けにニューススキルの機能を提供しているのですが、ニュースもカレンダーと似ていて、いったん一覧表示でタイトルを見てから読むかどうかの判断した方が早いなと。
ただスマホでは、音声ブログサービスのVoicy(ボイシー)で聞いてる、「ITニュースのハルカナさん」や、「ベンチャーニュースの支援家Kさん」のように、パーソナリティ独自の解説付きの音声ニュースは聞いているので、情報としてのニュース配信を聞かないってだけな気もします。
【今後の期待】いつかこんなAIスピーカーの使い方がしてみたい
kindle(キンドル)の本を適度な速度で読み上げてもらう
この「本の読み上げ」は、スマホのiPhoneの機能でずっと使ってるのですが、「作業しながら」「散歩をしながら」、本が読めるのでいろいろとはかどって、めちゃくちゃ多用してます。
AIスピーカーの購入にあたっても、1番期待していた機能なのですが、AIスピーカーは「読み上げ速度の変更」ができないんですよね。すごくゆっくりとした速度での読み上げしか今はできません…。
ただスマホの方も現状、バックグラウンド再生に対応してなくて、kindle(キンドル)アプリを画面上で開いたママじゃないと、「読み上げ」てくれないのが難点だったりします。
その間、スマホを使った他の作業ができなくなっちゃうので、今は「iPhoneを2台持ち」して片方を読み上げ専用に使っていたりするのですが、AIスピーカーが「速度変更」に対応してくれれば、それが家の中では解消されて、作業効率も上がるなと。ほんと心待ちにしています。
子供の遊び相手としてぬいぐるみの中に入れて会話させる
犬型のティッシュ箱の中とか、そのまま入れられそうだなと思ったりしてます。
LINEがキャラクター型のAIスピーカーを出したりもしてますが、子供向けの使い方は世の中的にも広がっていくと思うので、いろいろと検証してみたいなと。
いまはまだ子が言葉を話せる年齢じゃないので使ってませんが、コミュニケーション機能としての、「歌をうたってもらう」、「ボイパしてもらう」、「動物のマネをしてもらう」とか、ゲーム機能としての、「じゃんけん、サイコロ、なぞなぞ、百人一首」とか、バリエーションも豊富なので、楽しみにしてます。
子の「アレクサ、おばあちゃんにつないで」でテレビ電話
実際はそんなに繋がないかもですが、この使い方は優しい使い方だなって思うので、ちょっと試してみたいなと。
機能としては、Amazon Echo端末やスマホアプリ同士だと無料通話がすぐできるので、実家にもAIスピーカーを1台置いておけば、いつでも繋げられるようになります。
この機能、AIスピーカーの特集とかだと、「別々の部屋にいても、声をかけられるぞ」って1つの家の中で使う場合の事例が書かれてたりするんですが、我が家はそんなに広くないので、使うならもう少し別の場所と繋ぎたいなと。
ユーチューブやプライムビデオで子供アニメを一緒にみる
モニター付きのAIスピーカーだと、ユーチューブやアマゾンプライムの動画が見れるようになりました。
いまはスマホで十分なので、あえてAIスピーカーのモニターで見るということはないのですが、「子が自由に使う」端末としては、AIスピーカーはすごい良いだろうなと。文字が読めない時点から声だけで使えて、タブレットのように機能制限などもそんなにする必要もないので。
いろいろと遊び方ありそうだなとわくわくしてます。
実家で子供の写真を表示するフォトアルバム化
実家とかに置くのであれば、待機画面の写真を「子供」の最新の写真が表示できるようになると喜んでもらえそうだなと。
いまも機能としては、Amazonのクラウドフォト管理サービスの「Amazon Photos(アマゾン フォトズ)」と連携すれば、待機画面を自動で変更することができるみたいなんですが、「Amazon Photos(アマゾン フォトズ)」のアルバム機能や人物特定機能で特定の写真が出るように調整が必要で、裏側の管理が大変そう。
子供の写真は今は、家族アルバムアプリの「みてね」に集約していて、最近だとこの「みてね」を使っている人が多いと思うので、「AIスピーカー側のスキルによる連携で、勝手に待機画面が子供の写真になる」とかなったらいいのにと、ちょっと思ったりしてます。
【最後に】AIスピーカーを買う前に気になってたこと
ここまで、AIスピーカーについて、こんな使い方「してます」「しません」「したい」と、3つのパターンに分けてご紹介してきました。「自分だったら」という個人の使い方にそうとう寄った紹介になってしまいましたが、少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。
「音声端末」なかなかに楽しいので、まだ使ったことない方は1回試してみてもいいんじゃないかなと思います。
「活用シーン」のご紹介としてはここまでですが、最後に、自分自身が購入前に気になっていたこと数点だけ、フォロー的に書き残しておこうと思います。
家に設置するときに必要な環境は?
Wifi、スマホのアプリがあれば使えます。
が、できれば「スマートリモコン」は別で購入した方がいろいろ楽しいかなと思います。
AIスピーカーはどれを選べば良いか?
「音質が」とか、「認識精度が」とか、いろいろと言われますが、Amazon、Google、LINEなど、各社で「性能面」では現状はあまり差ない気がします。
自分は、いろいろと試してみたかったので、モニター付きの「Amazon echo show5(アマゾン エコー ショーファイブ)」が2019年6月末に出たタイミングで、良い機会だからと、がっつり試してみることにしました。プライムビデオとの連携とかを見るなら、Amazonのがいいかなと思ったのもあります。
ウェイクワード「OKグーグル」「アレクサ」とか言うのちょっとはずかしくない?
慣れましたが、最初ちょっと気恥ずかしさあります。
アレクサってどういう意味?
Amazonのウェイクワード「アレクサ」。
実際「この言葉どういう意味なんだろ?」って思ってたのもありますが、個人的に、この言葉が選ばれた経緯の話が好きなので、最後にちょっと強引に入れちゃいます。
下のインタビュー記事の中で語られているのですが、「日常生活で一般的に使わない言葉」で、かつ「AI側の認識率が高い言葉」の中で、知恵の象徴にもなる大図書館「アレクサンドリア図書館」を連想させるワードということで選ばれたそう。
作り手側のこだわりがあって、すごい素敵な話だなと。この話を知ってるだけでも「アレクサ」と呼ぶとき、ちょっとだけ愛着増すんじゃないかなと思いました。
※アレクサの名前の由来に関するインタビュー記事(英語)
https://www.businessinsider.com/why-amazon-called-it-alexa-2016-7