日常、生活している中で、何気ないことにゲーム(RPG)っぽさを感じて、なぜかテンションが上がってしまうことがある。
(とくに何もない行きどまりとか、無駄に頑丈そうな靴とか)
でも、そもそも「RPG」ってなんだろうと考えてみると、ドラゴン、ダンジョン、お宝、勇者、魔王、などといった言葉が次々と思い浮かぶのだけれど、
単純にファンタジーがイコール、RPGなのかというと、少し違うよなぁとも思う。
自分にとっては、道具を準備するワクワク感だとか、「防御力+30、耐寒性強」みたいなゲーム特有の表現、RPG独自の言い回しなど、そういったもの含めて、
過去に体験した名作たちを思い出すようなものを、総じて「RPGっぽい」と感じているようである。
今回はそんな「RPGっぽさ」が魅力的な漫画を5本、紹介したいと思う。
(執筆者の年齢の関係上、初期のRPGが元になっているため、最近のRPGを想像すると、違和感があるかもしれない… そこはご容赦いただきたい。。)
※それぞれの作品の後ろには、参考リンクとして、過去に本サイトで紹介した「このひとことがすごい」のページもつけているので、あわせてどうぞ。
※kindle化されているまんがの中から選んでいます。掲載順はランキング形式ではありません。
【ゲーム(RPG)っぽい世界観に惹かれる本 5選】
メイドインアビス
(2024/11/20 20:50:45時点 Amazon調べ-詳細)
『ラスボス級のダンジョンの底に残されたお母さんに会うため、少女が少年と2人、ダンジョンに潜る話』
と、さわりの部分だけでも、つらく険しい旅路が予想される。
しかも、
『ダンジョンの深くへ、もぐればもぐるほど、地上に帰ったときに重い呪いを受ける』
なんて鬼仕様なので、ギブアップ不可「8割攻略したから、いったん家かえろ」なんてこともできないのである。
そんな不可思議なダンジョンに加えて、かわいらしい絵柄に似合わず、細かい描写はけっこうリアル。
冒険の中で出会う、モンスターの生態や、さまざまなアイテムの仕組みなども、しっかりと描かれているので、冒険のワクワク感とともにRPG要素を十分に楽しむことができると思う。
まおゆう魔王勇者
(2024/11/20 20:50:46時点 Amazon調べ-詳細)
魔王と勇者が出会うとき、それはゲームも終盤、勇者のレベルが足りていないなどの理由がなければ、最終決戦に進んでもいい頃合いであろう。
しかし、この戦闘が終わったあと、本当に世界は平和になるのか…?
学者の家系であり、知恵にすぐれた魔王だからこそ、見えてしまった悲惨なエンディングを、勇者とともに、変えようと奮闘する物語。
随所に、差し込まれたRPGの小ネタにも、ニヤリとしてしまった。
※WEB小説原作の作品だが、コミック化された作品の中でも、頭ひとつ抜け出た面白さを感じる。
ダンジョン飯
(2024/11/21 17:03:16時点 Amazon調べ-詳細)
話題作なので、ご存知の方も多いかと思われる。しかし、この作品のRPGっぽさを考慮すれば、今回のテーマでは選ばざるをえない…
『ドラゴンに喰われた妹を、消化される前に、ダンジョンにもぐって助け出せ』(うんこになる前なら蘇生可)
という冒頭の入りからして、ドラゴンと姫を追う、最初のドラクエを思い出させてくる。
チームを組んでダンジョン深くもぐっていくサマは、ウィザードリィのそれである。
物語としては、モンスターを食す話なのだが、食べるのであれば、そのモンスターのことを知らねばならぬと、RPGのさまざまな「あるある」をからめながら、各モンスターの生態を細かに描いている。
「動くヨロイは、なぜ動くのか」
あー、なるほど、と読んでて思ってしまった。
Helck (ヘルク)
(2024/11/20 20:50:46時点 Amazon調べ-詳細)
『次期魔王を決める大会に勇者が紛れ込んでしまった…』
なんて、はちゃめちゃな状況が完全にギャグ。
しかし、
魔王サイドからみたRPG作品として、人間サイドとの見え方の違いなど、設定的な部分だけでも、ぞんぶんに楽しむことができる。
RPGらしい要素として、モンスターや人間のレベルが表示されるのだが、人間たちのレベルがどんどん上がっていくのが、こんなにも、そら恐ろしいことなのかと思ってしまった。
「そもそも勇者とはいったいなんなのか?」
本質に迫っていく流れは、読んでてワクワクする。
盾の勇者の成り上がり
(2024/11/20 22:31:26時点 Amazon調べ-詳細)
異世界に呼ばれて、はい、あなたが勇者です。と、ここまではいたって普通の異世界冒険モノ、
しかし、
「装備できるのは選ばれし盾のみです」
となれば、それは攻撃力ほぼ皆無の鬼畜制限プレイに他ならない…
ドラクエで、勇者ひとり旅立たせ、少ないお金とそまつなアイテムしか渡さない王様に、だれしも疑問を持ったことだと思われるが、この作品では、剣や槍、弓の勇者もいる中、盾の勇者は最弱の勇者。
仕事ができない勇者はただのやっかいもの、であれば、つまはじきにされるのは推して測るべしなのである。
けれども、人間に相手にされない過酷な境遇だからこそ、亜人種やモンスターと絆を結んでいく過程をみていると、あのRPG独特のワクワクした気持ちがわきでてくる。
※こちらはライトノベル原作の作品であるが、マンガだからこそ魅せる表現で、主人公がつらい境遇を懸命に訴えるサマは、鬼気迫るものがある。
【追記:コメント等でおすすめ頂いた2冊】
(2024/11/21 17:03:17時点 Amazon調べ-詳細)
この中から選べば、どれを手にとっても十分に「RPGっぽさ」を感じられるかと思われる。RPGと言えば、冒険の基本は村人に話をきくこと。いち、マンガ好きな村人として語らせてもらったので、マンガ探索のヒントになれば幸いである。