こんにちわ。きよいち(@kiyoichi_t)と申します。
日頃は、ITベンチャーでプロジェクトマネージャーとして「サービスをよりよく使ってもらう方法を考える仕事」をしています。
ここ最近、オーディオブックやネットラジオといった「音声コンテンツ」を活用できる環境が整ってきた気がしています。
自分自身、昔から「音声コンテンツ」が大好きで、いまから10年近く前、大学時代にはオーディオブックを登下校で聴いたり、(授業中にも隠れて聴いたり)していました。
社会人になったいまでも、作業的な仕事をするときには耳は空いてるので、BGM代わりによく聴いています。
今回はそんな、オーディオブックをはじめとする「音声コンテンツ」についていろいろと試行錯誤しながら、聴いてきた体験をもとに、「おすすめの活用法」をまとめたいと思います。
オーディオブックを聞かなくなったとき
実は、「オーディオブック」のサービスを一時期、まったく使わなくなったときがありました。
数年前まで、オーディオブックは販売しているサービスが少ない上に、新しく本が音声化されるスピードもそれほど早くないため、本のバリエーションがあまりなかったんです。
そんな状況で、「音声コンテンツ」に飢えていた自分は、ここ数年で、下の3つのサービスを使うようになっていきました。
ここ数年で聴くようになった音声コンテンツ3つ
・2. 音声プラットフォームVoicy(ボイシー)
・3. YouTubeのバックグラウンド再生
2017年くらいから、スマホ側、サービス側ともに視聴環境が整ってきて、よく聴くようになったのが、この3つでした。
Kindle(キンドル)の音声読み上げ機能
「Kindle(キンドル)」は文字データなので、スマホの「音声読み上げ機能」を使って、
音声コンテンツとして聴けます。
これ、前までは使いこなせてなかったのですが、ちょっと聴けるようになりたくて、練習しました。
【キンドルの音声読み上げ
聴けるようになってきた】つい最近まで
「この聞きづらさだと
まだ使えないかな〜」って
思ってたんだけどどう考えても
使えた方が読める本の
絶対量が増えるのでもう言語学習とわりきって
耳の方を訓練することにしてめっちゃ聴いてたら
リスニング能力あがってきた— きよいち / 🔎 プロダクト好きの届ける戦略 (@kiyoichi_t) 2018年11月27日
スマホのソフト面の改善とともに、「音声読み上げ機能」自体のクオリティも、上がってきてるんだろうなぁと思います。
細かなとこだと、下のような設定面も少し工夫してます。
細かなところだけど、
下の2つの設定は変えておくと
けっこう聴きやすくのでおすすめ①デフォルトの日本語音声を
「Siri」に変えると、少し流暢になる②読み上げ速度をあえて早めにすると
単語が繋がって聞こえて、
頭の中で文章が認識しやすくなる pic.twitter.com/Xk4mrIKqnu— きよいち / 🔎 プロダクト好きの届ける戦略 (@kiyoichi_t) 2018年11月27日
この「読み上げ機能」を使うと、けっこうな数、聴けるようになるので、Kindleの読み放題サービスとの相性もなかなか良いかと。
音声プラットフォームVoicy(ボイシー)
いろんな分野のパーソナリティーの方が、それぞれのラジオ番組を持って、放送している
「声のメディア」です。
個人的にもハマっていて、「ベンチャーニュースで言いたい放題」という番組など、ここでしか聴けないような特定の深い分野の放送もあって、おすすめ。
もともとVoicyは
「サービスのファン」で
ずっと聴いていたのだけど、運営側の方々の
放送をいろいろと聴いてきてファンフェスの素敵さも見て
たまたま機会が合い
パーソナリティ側の
やり取りもさせていただく中で「Voicyチームのファン」にも
なっていったなぁと。
#私にとってのVoicy2018 https://t.co/ouZ7XQEiya— きよいち / 🔎 プロダクト好きの届ける戦略 (@kiyoichi_t) December 31, 2018
YouTubeのバックグラウンド再生
YouTubeの月額有料会員が2018年の暮れからはじまったことから、有料会員は、バックグラウンド再生(スマホでYouTubeアプリを開いてなくても、音だけ聴ける機能)が使えるようになりました。
これがけっこうよくて、メンタリストDAIGOさんの動画とかよく聴いてます。
ぷち情報ですが、有料会員は、「アプリ決済」経由で申し込むとAppleなどへの手数料がのってくるので、WEBから直接、申し込んだ方が実はお得だったりします。
こんな感じで、オーディオブックから離れた後も音声コンテンツは引き続き楽しんでいたのですが…
大手のオーディオブックサービス2社が、2018年にサービス改善にグッと力入れていれてきたこともあり。
このタイミングで、オーディオブックをあらためて聴いてみるとやはり独自の良さがあるなと感じました。
【オーディオブックの3つの良いとこ】
・2. 情報量が多いから、記憶に残りやすい
・3. 長時間、受動的に聴き続けられる
上から順番に解説していくと、
1. 声は情報量が多くて、理解しやすい
Kindleの読み上げによる、機械音声に比べると、感情がのった抑揚があるのが、一番の違いかなと。
また、機械音声の場合は、どうしてもまだ読み間違えをすることがあるのでとくに「物語」形式の本については、やはりナレーターの方に「声」で読んでもらった方が圧倒的に理解はしやすいですね。
2. 情報量が多いから、記憶に残りやすい
これは、上の「1.理解度」の話とも関連してきますが、キーポイントなるような言葉や、話の重要な箇所を抑揚つけて読んでもらえるとやはり記憶に残りやすい。
また、精巧に作られたエンターテイメント映画が人間の気持ちが動く感性を刺激して、「自然と泣いてしまう」ということがあるように、
「声による表現」も気持ちを動かす演出のひとつ。
あえて、自分の「心を動かしにいく」という使い方で、「記憶に残す」ということもできるかと。
3. 長時間、受動的に聴き続けられる
ここは、3つ意味合いがあるのですが、
1つめは、「能動的に読まねばならぬ本」に比べて、「音を聴くだけ」という受動的な読書ができるという、音声コンテンツ本来の利点。
2つめは、数十分のコンテンツが多いYouTubeなどに比べて、1冊あたり、数時間以上というオーディオブックは、長時間、聴くことを前提にした聴き方ができるという利点。
これは、Kindleの読み上げと比べた場合も同様で、読み上げ機能だと、「挿絵」などが入った箇所にくると、一度 音が止まってしまうので、その際には、都度、再生をし直す必要があります。
3つめが、オーディオブックになっているものは、制作過程である程度、キュレーション(選別)がされていて聴きやすいので、長時間の視聴にも耐えられるって利点もあります。
どうしても、聴きづらさのある音声は、ストレスを感じて、聴くのをやめてしまいますよね。
【2つの「本の朗読サービス」を比べて】
ここで、オーディオブックを販売しているサービスサイトの話へいきたいと思います。
現在、よく知られているオーディオブックサービスが、下の2つ。
(オーディオブック ドット ジェイピー)
・2. Audible
(オーディブル)
まずは、Audiobook.jpから。
Audiobook.jp(オーディオブック ドット ジェイピー)
自分は、もともとは、「Audiobook.jp」がむかし、サービス名が「Febe(フィービー)」という名前だったときから、こちらのサイトをずっと使っていました。
本の種類も豊富で、ラインナップを見ていただくと、けっこう見知った本が並んでいると思います。
大好きなサービスで、2018年に大きくサービス改善があってからも、引き続き、使わせてもらってるのですが、けっこう玄人(くろうと)向けかもしれません。
以前は、本ひとつひとつにamazonのレビュー評価もリンクしていたりして、本を購入する判断のフォローがあったのですが、いまは、「Amazon Audible」が出てきたこともあってか、レビューは外されていて。
個人的には、知ってる著者や、知ってる本を「指名買い」するような形に寄ってきました。
「Audiobook.jp」には、「聴き放題プラン」というのもあるのですが、こちらは、「聴けるのは、対象になっている本のみ」という条件があるため、探してる中で、「これは聞けないのか〜」って気持ちになるシーンが多い気がしています。
「一度、オーディオブックをやめてしまった原因」にも戻ってくるのですが、「聴きたい本に出会う」という文脈では、少し使いづらさは感じてしまうかもしれません。
次に、「Audible」です。
Audible(オーディブル)
こちらも、2018年になって、大きくサービス改善があり、けっこう使いやすくなりました。個人的には、今はこっちをいろいろ使ってみています。
月額1500円で、毎月1枚のコインがもらえて、そのコインと本1冊を交換できる、という仕組み。オーディオブックは、デメリットとして、目次まで聴くにも時間が必要だったり、
ナレーターが合わなかったり、ということがあったりもしますが、
聴いてる途中で、いつでも返却して、「違う本に交換しなおすことができる」ってところが、Audibleの良いとこかなと。
amazonなので、レビューは文字の本ともリンクして付いていて、コインの交換は「全てのオーディオブック」が交換対象になっているので、「新しい本に出会う」という文脈で、
初心者の方にも使いやすい気がします。
ただ、本の返却は、アプリからはできず、amazonのサイトからおこなう必要があるので、そこだけは少し手間かなと。
あと、このコイン交換を使わずに、購入しようとすると、だいたい1冊あたり2000円〜3000円の価格帯で、「Audiobook.jp」よりも高めの価格設定がされてるので、
基本的には、Audibleを使う場合は、「月額1500円のコイン制」を使うか否か、という判断になるかなと思います。
【Amazon Audibleの本の選び方、きっかけ作り】
・2. ランキングから選ぶ
・3. 普通の本を探す中で偶然出会う
・4. ぶ厚い本を選ぶ
・5. 物語で学べる本を選ぶ
「Audibleで、新しい本に出会う方法」について、「自分は、こんな感じで使ってます」って感じで、少しだけ深掘りしたいと思います。
朗読者から選ぶ
読んでる方が好きだから、難しい話でも聴き続けられるってのはありますよね。
先に紹介した、「オーディオブックの良いとこ」の話に一番関連してくるのが、ここだと思うのですが、「Audible」は、作品ごとに「この作品だったら、この人」って選び方をしていて、業界またいで、いろんな方にお願いしているので、けっこう面白いです。
こういうの見ると、作品への愛着増しますよね。
〉「小さいことばを歌う場所」の内容抜粋
糸井重里が、ほぼ日刊イトイ新聞に書いた
1年分の原稿から、 心に残る「小さいことば」を抜き出し、
本にまとめる人気シリーズの第1弾。
あとは、アニメ化された作品とかだと、1巻ごとに、違うキャラクターの声優に読んでもらっていたり。こういう企画的な遊びも楽しいなと。
〉「この素晴らしい世界に祝福を!」の内容抜粋
ゲームを愛する佐藤和真は女神を道連れに異世界転生。
大冒険が始まる……と思いきや、衣食住を得るための労働が始まる。
「安定」を手にしたい和真だが、女神が次々問題を起こし、
ついには魔王軍に目をつけられ!?
ランキングから選ぶ
これは王道パターンだと思うのですが、「Audible」はトップページから見れるのは、人気上位数冊だけだったりしていて、全部を見るには、ランキングページから「Audible」カテゴリを絞りこんで表示させる必要があります。
小原さんの「モチベーション革命」など、Kindleランキングでも見かける本がいろいろと。
〉「モチベーション革命」の内容抜粋
なぜ、あなたは稼ぐために頑張れないのか?
あなたは「上の世代」と違い、
生まれたころから何もかもが揃っていたので、
金や物や地位などのために頑張ることができません。
埋めるべき空白が、そもそもない「乾けない世代」なのです。
しかし、仕事がなくなっていく時代には、
この「乾けない世代」こそが希望になります。
(本書「はじめに」より)
〉「人生の勝算」の内容抜粋
アーティスト、アイドル、モデルなどの配信が
無料で視聴・応援できる。そして、誰でも配信者になれる。
画期的な仮想ライブ空間の「SHOWROOM」を
創り出した前田裕二の全思考。
上は、「全体の売れ筋ランキング」なのですが、もう一段階、「新着オーディブル作品のみ」に絞りこむと、最近の本を見つけることができたりするので、こっちも定期的に見ると楽しいかと。
普通の本を探す中で偶然出会う
amazonの中でオーディオブック化されてる本は、「Audible」のマークが付いています。
自分の場合は、「Kindleの本を探す」こと自体が、趣味だったりもするので、たまたま出会った本が、「〇〇さんが朗読者として読んでた」ってことがありました。
ただ、まだまだオーディオブック自体の数は少ないので、この見つけ方は、ほとんどないのですが、今後、期待したいと個人的に思ってる使い方だったりします。
英語の本は、けっこうオーディブルのラインナップが充実してるので、こっちは見つけやすいかもです。
〉「Shoe Dog: A Memoir by the Creator of NIKE」の内容抜粋
日本で作られた靴をアメリカで売る。
1960年代に米国の誰もが笑うような夢を抱き、著者は日本に渡る。
本書は世界的なスポーツブランドに成長した「ナイキ」の創業物語。
〉「Steve Jobs: The Exclusive Biography」の内容抜粋
取材嫌いで有名なスティーブ・ジョブズが
唯一全面協力した、本人公認の決定版評伝。
ぶ厚い本を選ぶ
受動的に聞けて、ながら聞きをすることもできるからこそ、長めのぶ厚い本は合ってるなぁと思います。
いままでに、ちょっと興味持ったことがあったけれど読みきれなさそうだからやめちゃった本というのを思い返してみて、それを検索してみるのもよい探し方かなと。
例えば、この書評家 米原さんの書評集などはおすすめ。
〉「打ちのめされるようなすごい本」の内容抜粋
「ああ、私が10人いれば、すべての療法を試してみるのに」。
2006年に逝った著者が、がんと闘いつつ力をふり絞って執筆した「私の読書日記」。
1995年から2005年まで10年間の全書評を収録した最初で最後の書評集。
この「ぶ厚い本から選ぶ」って方法は1本別で記事を書いているのでよかったらあわせて参考にしてください。
https://www.kiyoichi-t.com/entry/2015/11/03/225202
物語で学べる本を選ぶ
物語形式の本は、活用事例としてのストーリーと、それに付随した感情の流れも一緒に読むことが大事だったりしますよね。
だからこそ、感情がのった声で聴くことで、より多くの情報を得ることができたりします。
あえて1度読んだことがある物語形式の本を、咀嚼して理解するためにもう一度オーディオブックで聞いてみるのも良いかもしれません。(自分もたまに好きな本を聴き直してます)
例えば、この「仕事は楽しいかね? 」などは、糸井さんもおすすめしてたり、よく見かけるけれども実際読んでる人はまだ少ない本だったりするかなと。
〉「仕事は楽しいかね? 」の内容抜粋
将来への希望もなく日々仕事に追われる主人公が、
老人のアドバイスに自己変革のアイデアを見いだしていく物語。
この「物語の本から選ぶ」って方法も1本別で記事を書いているのでよかったらどうぞ。
https://www.kiyoichi-t.com/entry/2015/12/10/081322
【最後に】
最近は、オーディオブックのバリエーション増えただけでなく、「音声コンテンツ」を楽しむ視聴環境の幅も広がってきていて、どんどん音声界隈が、面白くなっていってますね。
よかったら、試しにいくつか聴いてみてくださいね。
【Amazon Audibleに関するQ&A】
以下、オーディブルのよくある質問についてまとめておきます。
Q.Audibleにはどうやって入会すればいいの?
amazonアカウントと、クレジットカードだけあれば、下のフォームから、けっこうさくっと入会できます。
Q.Audibleは複数のデバイスでも使える?
端末数の上限はありますが、気にするほどの制限ではないので、比較的自由に、いろんな端末使って聴けるかと。
仕様としては、1つのアカウントで各端末の種類ごとに、3台まで。Android系端末で3台、iOS系端末で3台、といった形。
Q.Audibleはクレジットカード以外の支払い方法はあるか?
現状ありません。クレジットカードのみ、となっているようです。
Q.Audibleをパソコン(Windows・Mac)から聴くことはできるか?
ストリーミング再生で、アプリなどなしで、聴くことが可能。
Q.Audibleはオフラインでも聞ける?
スマホアプリにダウンロードすることで、オフライン状態でも聴くことができます。
Q.Audible有料会員で追加で本を購入するには?
非会員価格の30%引きで購入することができます。
Q.Audible有料会員の解約後は購入した本はどうなる?
解約後も、コインで交換したオーディオブックは、自分のライブラリーに残ります。
【本に関する参考記事】
Kindleのより詳しい情報などを、下記の記事で紹介していますので、今回の記事とあわせて参考にしてみてください。
【音声をより快適に聞くためのイヤホンレビュー】
より良い聴取環境を求めた結果、耳をふさがない骨伝導イヤホンに行きつきました。
外の音も聴けて生活をじゃましない音声体験にハマってます。こちらも合わせてどうぞ。